あたしに明日は来るのでしょうか。

「......どうなんだろうな。いんのかな...」


「え......っ」


思ってもない返答に、動揺する。


...何で?


萌衣ちゃんは......?


「最近諦めたっつって言えばいいのか分かんねぇけど」


「......そっか」


好きな人はいないんだ...


「もう好きか気になんのか分かんねぇんだよな」


そう言って、自嘲気味に笑った榊。


「まぁ、自分の気持ちって意外と分かんないものだよね」


揺れたりすることだってあるんだし。


「そうか。でも......やっぱ好きなのかもしんねぇ」


そう言って優しそうに微笑んだ榊を見て、胸が締め付けられる。


そんな表情する程、その子が好きなんだ。


「......その、榊の好きな人ってさ......」


あたしの言葉に『何だ?』という表情を向けてくる榊に、震える声を抑えながらゆっくりと口を開く。





「萌衣ちゃん...だったりするの......?」