あたしに明日は来るのでしょうか。



「さ、榊......ちょっと、今は離れてほしい...」


「あ......わり」


小さく声を出すと、バッとあたしから離れる榊。


「ごめん、今のはさすがに嫌だよな」


そう言って、頭をかく榊に首を横に振る。


「ち、違うの......」


「そ、そうか?」


「うん」


......あたしも、言わなきゃ。


伝えないと。


そう思いながら、目を瞑るとゆっくり深呼吸を繰り返す。


......大丈夫、大丈夫。





...よし。



目をゆっくり開けて榊を見ると、声を出す。



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