あたしに明日は来るのでしょうか。
●*番外編

薫and秋人



薫side




あれから1週間。


いや、付き合って1週間。


あたし達は、ただ何事もなく平凡に過ごしている。


......いや、あたしだけはと言ったらいいのかな。


「なぁ、薫ー」


「......」


あたしの隣に座って、あたしの名前を呼ぶ榊。


ちなみに、今、榊家に居座り中。



なぜかというと、『薫に渡したいものがあるから』と言ったため。



それなのに、なぜか何も渡してこない。


......何なんだ。


そして、挙句の果てには、あたしの隣に座ってあたしの名前を呼ぶ始末。


「おい、聞いてんの?」


「......聞いてる」


黙ってるあたしを変に思ったのか、顔の前で手を振ってきた榊に、頷く。



< 313 / 339 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop