あたしに明日は来るのでしょうか。
冬也side
俺の隣を歩きながら、笑顔で喋る人。
──笹倉陽架里。
確か、秋人の彼女の心友。
最近......いや、もう毎日と言っていいことか、放課後俺の隣にはいつも笹倉がいる。
始まりは、笹倉からだった。
『あの、本よく読んでるけど、良かったら今度オススメの本を私に教えてくれない?』
なぜか頬を赤く染めてそう言ってきた笹倉。
そんな笹倉を不思議に思いながらも頷いた俺。
それから、その日の放課後、本屋に行って『この本いいよ』って言ったんだっけ。
そして、それがかれこれ続いて今現在、こうして毎日放課後、俺の隣には笹倉がいる。
もう不思議と隣にいることが当たり前になってきている。