あたしに明日は来るのでしょうか。



「はぁ......」


そう思ってため息をついていたと同時に、部屋に響くインターホンの音。


外に出れば、クラスメイトの夏山がいて。


さよならしようと思えば、『遊びに行くぞ』と言い始める始末。


用は、ノートとプリントを届ける為じゃなかったの?


何て思っていると、家に無理矢理押し込められた。


「はぁ......最悪」


玄関の床を眺めながら、小さくため息をつく。


今、遊びに行く気分じゃないんだけどな。


暫くの間ボーッとしていると後ろから聞こえてきた声。


「おーい。片井ー。お前準備遅くねーか? それとも倒れてんの?」


そんな声と共に、ガチャと聞こえてきた音に我に返る。



「ま、待って‼︎ 今から準備するから‼︎」



「お、おお。早くしろよー」



玄関の扉が開く前に大きい声を出すと、夏山の声を耳に自分の部屋に向かって目の前にある階段を急いで駆け上がった。




......夏山、どこに行く気なのかな。








亜真菜side*END

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