ただ、ブレーキの仕方を知らないだけ。
全部が終わった場所

「久しぶり。元気?」
彼女はいきなり僕の前の席に座って微笑んだ。
「え~うん。まあ。どうしたの?」
彼女は目を伏せて微笑んだ。足を組みなおした。
「さっきあたしのクラスの前とおった時、あたしのことすっごい目で見てたでしょ。」
僕の目を覗き込むように顔を上げる。
「何ソレ。」
彼女はさらに言う。
「あたしのこと、殺したいんでしょ?」
僕は彼女に冷たい視線を向ける。
「シャーペンのとがったとこであたしの背中突き刺して」
僕はこらえきれずに笑う。
「裂いたとこから手をつっこんであたしん中ぐちゃぐちゃにしたいんでしょ」
「ぐちゃくちゃにするのはHん時だけでいいよ」
僕は笑った。近くを歩いていた女子がこっちを見て嫌悪感丸出しの視線を二人にむけた。
彼女はだまっている。また足を組みなおした。
「今彼と喧嘩でもした?」
僕は沈黙に耐えれなくなってどうでもいい質問をする。
「まさか。ラブラブよ。」
どうでもいいはずなのに嫌悪感が生ずる。
「じゃあどうしたの?」
彼女は窓をじっと見て、立ち上がった。
「屋上、いこう。」
懐かしいNO5の香りにつられた。僕は後に続いた。
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