とある普通でない人達のおはなしっ!
「ならいいけどさァ。少しは人の目を見てきちんと話したらどうなの?そーゆーの、良くないと思うけど」
「………気をつけます」
と言ってから、あ、と思った。
ついいつものクセで、注意されたにもかかわらずそのまま本を読み続けながら返事をしてしまった。
案の定癇に障ったんだろう、
ガツン!!と、さっきよりも強く机を蹴られた。
「……よろしくね?葉山さん」
それだけ言って、彼女は自分の取り巻きがいる方に戻っていく。
それと同時に、教室内のピリッとしていた空気がぎこちなく元に戻り始めた。
「ひゃは、なな!言い過ぎのやりすぎー」
「そーだよ、葉山サン、泣いちゃったらどーすんのー?てか叩きつけた紙ってなにー?」
「ちょっとー2人ともいい加減な事言わないでよ。私は本当の事注意してあげただけだし、叩きつけてないしー。あの紙はさっきセンセーに順番にまとめといてとかなんとか、頼まれたんだよねーえ」
でも別に私がやらなきゃいけないわけじゃないっしょ?と、ケラケラカラカラ笑い声。
嫌でも耳に入ってきた。
「………」
読んでいたページに栞を挟んで机に置いた。
散らばって床に落ちている紙を1枚1枚拾っていく。
「葉山サンてさーぁ?ほんと存在がなんていうかウザイっていうか、イライラするんだよねー」
「あはは、生理的に無理ってやつ?」
「あーー!!それだそれだーー!」
「真っ黒髪の毛で長いし重いし貞子みたいだよね!」
「えぇー!貞子メガネかけてないっしょ!!貞子に謝れよ」
ケラケラカラカラ。笑い声。