あなたに逢えた~believe~
不意に顔を上げる。

偶然、廊下を歩いていた長身の彼と目が合った。

いつもなら直ぐ私から、目をそらすのに、何だかそらせられない。

そらしちゃいけない気がした。

左肩には大きなスポーツバッグを担ぎ、右手にはバスケットボール。

そしてジャージを着けていた。

(誰?男子バスケの選手?)

そんな事を考えていたら、彼がニコッと微笑んで、軽く会釈をする。

つられて会釈を返すと、さらにニコッと微笑んだ。

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