あなたに逢えた~believe~
試合後、10番の彼が近づいて来た。

もちろん、周りは軽いパニック状態。

彼は私の目の前に立って、

「さっきは驚かせてスミマセン」

と言って頭を下げた。

「い、いいえ。助けてくれてありがとうございました」

慌てて頭を下げる。

「当たり前の事をしたまでです。
ケガがなくて良かった」

ニコッと微笑む。

「……」

その笑顔は眩しすぎて、何も言えなくなってしまう。

胸の中で鼓動が早く鳴り響いた。
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