あなたに逢えた~believe~
「それ、重そうだね」

と言って私の手から資料を取って、開いている机に置いた。

「ここに置いて大丈夫?」

「…あ、ありがとう」

「いえいえ」

ニッコリ微笑む内海くん。

その笑顔を見つめながら、携帯をポケットから取り出す。

その携帯を内海くんの前に差し出した。

「…こ、これ…」

「アリガトウ」

大きな手が一瞬、触れる。

その瞬間、胸の鼓動が早くなった気がした。
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