あなたに逢えた~believe~
「…やっぱり新入社員は、初々しい感じがするわね。さくら」

「……」

「さくら?」

「……」

「篠原さくら!」

「わ!何よ。大きな声を出して」

同僚に名前を呼ばれ、慌てて振り向く。

彼女はスプーンで私を指しながら、ゆっくり口を開いた。

「何度も呼んだんですけど?」

「え?そうなのごめん。ちょっとボーっとしてたから。
で、なぁに?」
< 8 / 128 >

この作品をシェア

pagetop