あなたに逢えた~believe~
「…分かった。渡しとくよ」

「お願いね。それにしても…」

「ん?」

「今時、珍しく感じのいい子だったわ。
携帯で少し会話を、しただけだけど」

「そっか」

「ええ」

「内海。そろそろゲーム始めるぞ」

とキャプテンの声。

「はい。今、行きます。
母さん悪いけど俺、練習に戻るな。
これは篠原さんに渡しとく」

「お願いね。あ、たまには実家に帰って来なさいよ」

「分かった。じゃあ」

袋を持ち上げ、またダッシュで来た道を戻った。
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