君の名を呼ぶ度に。
隣に座る美紅は少し不思議そうに首を傾げた。

[なんとなく]

まさか、本当のことも言えなくて躊躇いながらもその5文字を書いた。

平然とした顔とは違ってもう、変に汗ばんでいる手が震える。

聞かなくても知っているその答えを聞こうとするのは僅かにあり期待を無くして負けをみとめたいからなのか……

その上ではあまりに無謀なこと。

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