夏と君を好きになった日。

「今日はありがとう。
キーホルダー可愛いから、早速
携帯に付けてみた。( ̄▽ ̄)」

という文と、携帯に付いたファンシーなキーホルダーの写真が送られていた。
先輩からメッセージがくるなんて、珍しくて、テンションマックスだ、ってことがバレないように、慎重に返事を考える。

「いえいえ、
喜んでもらえて私も嬉しいです。
すごくいい感じです( ´ ▽ ` )ノ
さすが私のセンス、ですね。(笑)」

少し、硬すぎちゃったかな?
ボケてみたの、おかしかったかな?

送信したあと、何回も何回もその文とにらめっこして、ようやく、
これくらいが丁度いいかな、と思える。

何分かして、また軽快な通知音がなった。
もちろん、先輩から。

「お前だと思って、大事にします(笑)」

ドキッとした。
きっと向こうは、私がふざけたのに対して、乗ってくれただけかもしれないけど、ふわっと宙に浮く感覚。

その日は時間なんて忘れて
ずっと先輩とやり取りをしていた。
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