あいつと最後の恋愛・・・できますか
「今川さんは悪くない。悪いのはすべてあいつだから。それに移動になる事も
すべてあいつが悪いこと。だから何も気にせず水島とやっていけばいいんじゃないかな?
お互いよく知った仲なんだろ?」

「石本さん・・・」

「過去は過去だよ。それに加奈にも相当な過去があったしな・・・俺は気にしない。
生きていれば何かあるし・・・俺だって付き合ってた人もいたし、気にしてたらきりがないからな。
加奈は最後に俺を選んでくれたし、俺も加奈を選んだから」

「加奈は・・・ほんとに幸せ者ですね」

「今川さんだって・・・水島に・・・あ・・・噂をすれば・・・」

「お疲れ様です」

「水島。可愛い彼女をほったらかしにすると・・・危ないぞ。
今川さんは結構みんな狙っているからな。じゃお疲れ~」

手を上げて部屋を出て行った。

「玲ごめんな」

「気にしない。それにいい話きけたし」

「そっか」

「聡と私がお似合いだって」

「見る人が見ればわかるんだよ。行くぞ」と言って歩きだした。

今日は朝から驚くことばかりだった・・・

聡は一切気にせずに仕事をこなしていた。

さっき石本さんが言っていた、過去は過去・・・そうかもしれない。

生きていれば何かある・・・それも当たってる。

気にしたらきりがない・・・そうだ・・・確かにきりがない。

私だっていろんな恋をしてきた。聡もそうだ。

お互いいろんなことあったもんな・・・

聡の横を歩きながら考えていた。

エレベーターホールに着いて降りてくるのを待っていた。

エレバーターの扉が開いた瞬間、聡が私の肩を抱いてエレベーターに乗った。

焦ったが誰も乗っていなかった。

「聡!危な・・」見上げた時唇を塞がれた。

扉が閉まり、1階へ降りて行った。
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