あいつと最後の恋愛・・・できますか
タオルを落としてしまった。

手首を掴まれたままじっと見つめられている・・・

濡れた髪の姿にドキッとした・・・

「何?聞きたい?」

敏則と同じことを言った。

「・・・聞きたいよ・・・」

掴んだ手首を引っ張ったので胸の中に飛び込んでしまった・・・

「聡・・痛い」

「玲・・・敏則さん・・・お前のこと好きかも・・・」

「え・・嘘・・・」

「敏則さん宣戦布告してきたぞ・・・どうする?」

聡の顔を見ようとしても抱きしめられているせいで顔があげられない。

「聡、私は大丈夫よ。聡だけだから・・・」

私の気持ちを答えるかのようにギュッと力を入れて背中に腕を回した。

やっと聡の腕の力が抜けて顔を見ることができた。

やさしく笑う顔にドキドキしてしまった。

「玲・・・」甘い声が耳元で囁かれた・・

その声に身体の力が徐々に抜けていく・・・

今夜も・・あなたに溺れそう・・・

「お風呂に入ってくるから・・・待ってて」耳元で囁きソファーから立ちあがった。

シャワーを浴びながら考えた。

どういうこと・・敏則が私を好きって・・・

何かの間違いなはず・・・・

きっと何か企んでることがありそう・・・
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