あいつと最後の恋愛・・・できますか
先にお店を出てタクシーを拾うまで夜風に当たった。

「大丈夫か?」

「だいぶ落ち着いた。それに沙織のあのことで冷めた」

「なんだよ」

「言えない・・今は」

「ふーん隠し事?」

「だって・・・酔った勢いだったし・・」

「まぁそのうち吐かせてやるから」その低い声にドキッとした。

「今夜は勘弁してね」

「さぁ~どうしようかな・・」

ヤバい・・今夜は家に帰ったほうがいいかも・・

「聡、今夜は家に帰るね」

「ダメだ。今夜は帰さないよ」肩を抱かれたままタクシーを止めた。

行先を告げて走りだした。

「暫く寝てろ」肩にもたれさせてくれた。

結局聡に断ることもできずマンションに着いた。

家に入り、聡がシャワーを浴びに行った。

ソファーに座って待っていたが、いつの間にかそのまま眠ってしまった。

気がついた時には服も着替えてベットに寝かされていた。

聡は横で熟睡していた。

やってしまった・・・聡の寝顔を見ながら背中に嫌な汗をかいた。

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