あいつと最後の恋愛・・・できますか
もう空は薄明るかった。

起こさないようにリビングへ行き、ベランダへ出た。

朝日が昇り始める所を見ることができた。

「綺麗・・朝日なんて久しぶりだな・・」暫くじっと見ていた。

「さてと、シャワーを浴びて帰ろうかな」うーんと背伸びをした。

戻ろうとした時、後ろに聡が立っていた。

「おはよう」後ろから抱きしめてきた。

「おはよ。ごめん起こしちゃった?」

少しもたれるように立って昇って行く朝日を眺めた。

「玲」

「何?」

「昨日のことだけど」

「どのこと?」

「一緒に住まないか?ここで」

「え・・・」

「俺はお試しとかじゃないけど・・・玲がお試しのほうがいいなら
それでもいいけど」

お試しって言われても、聡は申し分のない男。私のほうがお試し

されてもいいぐらいの女・・・。

「聡・・・私のほうがお試しされてもいいぐらいよ」

「俺は玲が一番いい女なんだよ。そんなお試しなんて考えられない」

「聡・・・」

「俺ら本気でこれからの事・・・考えないか?」

これってプロポーズ?まさか・・・でもこの言葉はそれに近いかも・・・

「聡・・・ほんとに私で良いのね?」

「お前以外誰がいる?」

「そんなのわからない」

「ばーか。もう玲しかいない」体の向きを変えお互いが向き合った。

「玲・・どうする?」やさしく見つめられ動けなくなってしまった
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