あいつと最後の恋愛・・・できますか
「健二・・あのさ・・・」

缶ビール持ちながら振り返った。

「どうした?」

「沙織も飲むか?」聡が缶ビールを渡そうとした。

「健二・・・」真面目な沙織の声に健二も気づいたのか

「何だ」と真剣に向き合っていた。

「・・・妊娠・・したの」

その言葉に男ふたりの動作が固まっていた。

「え・・ほんとか?」

「うん・・」

私達がいることを忘れているのか沙織を抱きしめた。

「そっか・・・」

「健二・・急にこんなことになって・・・ごめん」

「何で!俺すんげー嬉しい。マジで子供欲しかったし、沙織と早く
結婚もしたかった。だから・・それが叶って・・俺すごい幸せだな」

「健二、沙織、おめでとう」聡も笑顔で伝えていた。

「・・・ってことは・・玲お前知ってたな?」

「あ・・私もさっき聞いて驚いたのよ」

「何処で聞いた?」

「・・・海」

「あー俺より先かよー」

「ごめん・・健二」

「ったく・・でも最近の沙織って様子がおかしかったからまさかとは
思ったけど言えなくてさ・・・」

「やっぱ薄々気づいていたんだ・・・」

「でも言えなかったよ」

「男ってそんなもんだろ」

「だよな」
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