あいつと最後の恋愛・・・できますか
家に着き、自分のドレス姿を改めてみて、ため息がでた。

クローセットの前でお互い着替えながら話始めた。

「玲・・お疲れさま。疲れてないか?」

「激疲れ・・・それにこの服・・・」

「似合ってるよ」

「どう見ても私にはわからない・・・」

「そうだな・・パーティーなんか行ったらそれじゃ大人しいぐらいだぞ」

「今日のあんたの家を見て思ったわ。拓弥もちょっとは言ってくれたら
よかったのに・・」

「でもそれを知っていたら。俺のこと振ってただろ?」

「・・・そうかもしれない」

「玲だってそこそこのお嬢様じゃないか」

「聡とはくらべものにならないわ」

「お前のお父さんの作った家や建物だって俺は知ってるぞ」

「そりゃどうも・・」

「だから・・心配ないよ。俺は次男坊だから、暫くは好きにできるし、
親の会社にはノータッチだから」

「でも付き合いが・・・」

「まぁそれは・・暫くお披露目も兼ねてるからな・・・」

「じゃ・・有名な方と会うことも?」

「そうだな・・ある」

「それ!それが・・・」

「大丈夫だって、兄貴夫婦のほうがもっと凄いから」

「そうだよね・・跡を継いだんだもんね・・・」

「今になって辞めるは無しだぞ」

「・・・わかってる」

その言葉に嘘はないが、心の片隅にお試し期間のことを

すればよかった・・・と思ってしまった。
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