あいつと最後の恋愛・・・できますか
「でも聡との結婚が・・・」

「俺らはどうにでもなるよ」

「だといいけど・・・」

「玲らしくないな。どっちもやってやるっていう考え方じゃなかったか?」

「あのね・・・聡の実家を見てから変わったわ」

「俺の家なんて気にするな。俺は自由だから」

「けど・・・」

「まぁ辞令はすぐに出る。玲は次を考えろ。それに同じ社内にいるし、
今までと一緒だろ?玲なら大丈夫だよ」

「・・・うん」

「じゃ・・俺行くわ。部長に呼び出しだから」

「聡も?ってことないよね・・・」

「だといいけどな」

資料室から出て行った。

移動の辞令が出るまでに何とかしないと資料の整理がつかない。

身の回りの片付けと引き継ぎと、後は・・敏則に怒りのメールと

次々とこなしていった。

仕事終わりで敏則と会うことを約束し、今は自分のやるべきことをした。

もうすぐ定時。敏則からのメールで海外事業部に来るように連絡が入った。

資料室から出て聡に行先を告げ、海外事業部へと向かった。

そこは同じ会社なのに世界が違って見えた。

男女関係なく仕事をしている。

みんなが忙しく動いている。

敏則を見ても電話をしながらパソコンを打っている。

入り口で立っていると、敏則が手招きしていた。

そこへ向かって歩いて行った。
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