あいつと最後の恋愛・・・できますか
いつも通りに出勤すると、今週末に出るはずの辞令が出ていた。

「玲、聡も移動なの!」驚いた様子でこっちにやってきた。

「聡・・・お前・・」健二は少し心配した様子だった。

「そうなんだ・・・」

「玲も聡もか・・・お前らどうするんだよ?」

「そうだね・・・これからかな・・」

「とんだ壁ができたな」

「ああ・・」

「さてと・・来月には移動なんで引き継ぐか!」

「そうだね・・・沙織大丈夫?」

「仕方ない・・・やりますか!」

「じゃ・・俺は・・・部署に戻って、部長と打ち合わせしてくるか」

4人それぞれ仕事に向かった。

引き継ぎもうまくいき、ひと段落ついた時、部長からの呼び出しがあった。

部屋へ行くと、海外事業部の課長がそこにいた。

「今川さん。久しぶりだな」

「井上課長。ご無沙汰してます」

「早速なんだけど、辞令の日付より前にうちに来てくれないか?」

「え?でも・・・」

「今川の企画がスタートした。それで、今川さんの力を借りたいんだ」

「どういうことでしょうか?」

「今川さんのお父さんのことで・・・」

「父ですか?」

「有名な建築家だそうじゃないか」

「え・・有名とまでは・・・」

「ちょっとお願いがあってな・・・」

とんでもないことが起きそうな予感がした。


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