あいつと最後の恋愛・・・できますか
「竜ちゃんならお父さんの弟子だし、仕事がすごいのできるのよ。
父さん、負けちゃうかもね」

「玲、私はまだ負けんぞ」

「そうかな~」

「玲だから言えるけど、今の会話は他でしたらみんな顔色無くすぞ」

「娘の特権です」

「じゃ・・叔父さん木尾さんに連絡取ってもらえますか?」

「任せろ。俺も助けられる所は助けるから、それに娘の初仕事だろ?」

「助かります」

「父さん、竜ちゃんって今どうしてるの?」

「うちの会社の建築家で引っ張りだこだな」

「え?父さんより?」

「おいおい・・玲は容赦ないな・・でもほとんど彼に任せている。
だから、今の物件が終われば、そっちへ取り掛かれるぞ」

「じゃ・・・木尾さんがいませんが、よろしくお願いします」

「ああ・・こちらこそ」

「これで愛花の企画も相当なものになりそうだ。アメリカの支社がきっと
後悔するだろうな・・・」

「敏則君、愛花さんって?」

「父さん、敏則の婚約者」

「おい、まだ婚約してないぞ」

「え?まだしてないの?これじゃ・・捨てられるわ」

「・・・玲・・覚えてろよ」

「はいはい。今度愛花さんと女子会だから、ご心配なく」

「いつだよ」

「来週。あんた達はお留守番」

「玲、あまり苛めるなよ。聡君も敏則君も可哀想だろう」

「大丈夫よ。そんなんじゃへこたれもしないわ」

「やれやれ・・・うちの女性達は強いな・・・お互い気をつけなきゃな」

父さんも聡も敏則も笑っていた。


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