あいつと最後の恋愛・・・できますか
「美紀子さんでも無理でしたか?」

「私?そうね・・・結婚より仕事を選んだかな・・・」

少し寂しげな顔つきに変わった。

「あの方・・は?」

「あ・・井上さんのこと?」

その言葉に隣で聡が驚いていた。

「あんなに仲よかったじゃないですか」

「私ね・・・プロポーズ断ったの・・・」

「美紀子さん・・・」

「玲、私みたいな事は真似しないでね。可愛い後輩が私みたいになると辛いから」

「美紀子さん、まだお付き合いは?」

「・・彼もいい歳だし、新しい相手見つけて結婚してもらわないとね・・・」

「別れるなんてダメですよ」

「・・・もう無理かな。さてと、昼から出張だから。じゃあんた達頑張りなさいね
じゃ、お先」

やさしい笑顔で先に席を立った。

「聡・・・これが現実?」

「みたいだな・・・」

「美紀子さんあんなに好きだったのに・・・」

「そうなのか?」

「すごいお似合いのカップルで、私もあんな彼が欲しいって思った」

「そうか・・・」

「絶対結婚するって思ってたのに・・・」

「何で断ったんだろうな」

「美紀子さんも選べなかったのかな・・・」

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