あいつと最後の恋愛・・・できますか
自分が目標にしていた先輩のまさかの答えに驚きが隠せなかった。

「みんな私に仕事を辞めたほうがいいって言うのがわかる気がした」

「でも、仕事も家庭も両立するんだろ?」

「したいけど・・・あんな急に出張とか、海外勤務とかって・・・」

「まぁ子供だができたら大変だろうけど・・・俺らはお互いの親もいるし、頼めるだろ?」

「聡・・・それ甘い考えかもね・・・」

ここで母さんの言っていた言葉が身にしみてきた。

両立の大変さ・・・しっかり考えないといけないかもしれない。

「聡・・・」

「ん?」

「少し考えるわ」

「何を?」

「仕事と家庭の両立について」

「あんまり考えすぎるなよ」

「わかってる」

あっと言う間に昼休みが終わった。

昼から沙織が早退をした為引き継ぎも後輩に渡し、整理がすんだ時にはもう定時だった。

「じゃ、お先に」

「玲さん帰りますか?」

「何で」

「みんなで送別会をしようと思って」

「ごめん、週末にして、今日は沙織もいないし」

「じゃ週末開けて置いてくださいね」

「はいはい」

話ているうちに聡も終わり二人で部署を出た。
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