あいつと最後の恋愛・・・できますか
「どうやって?」

「今度美紀子さんとさしで話をしてきます。女同志二人で」

「あ・・・じゃ来週なら美紀子は一人だよ。俺暫く出張だから」

「了解です。では美紀子さんお借りしますね」

「お手柔らかに頼むぞ」

「私にとっても大事な日になりそうなんで」

「おい聞いたか水島。俺らの首がつながるか、切れるかだぞ」

「玲なら大丈夫ですよ」

「水島・・・お前のその自信って何処から出てくるんだ?」

「俺も相当玲のこと待ちましたからね・・・」

「俺もそういや待ったかな・・・」

その表情は何とも言えなかった。

美紀子さんがどれだけ愛されているのか、あの顔を見れば

誰もがわかるだろう。

この二人・・・乗り越えてほしい

「じゃ・・話はこの辺で腹も減ったし、飲むか」

課長の一言で話をやめた。

その後は飲んで食べておいしい夕食になった。

駅前で別れ、お互い反対方向の電車だったのでホームで別れた。

最後の見せてくれた課長の笑顔が美紀子さんとの仲を何とかしてあげたい

という思いを強めた。

私から二人への恩返しの意味もあったからだった。

聡も何か理由があるとわかったのか、応援すると言ってからは

何も言わなかった。

ホームに入って来た電車に乗って家に帰った。

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