あいつと最後の恋愛・・・できますか
「敏則、出張のことだけど・・・」

「ん?まずいことでもあるか?」

「・・・私の代わりいないかな?」

「玲・・・聡のことか?」

「・・・ごめん私情を挟んで」

「そうだな・・・わかった、明日の会議で探してみるか・・・」

「ごめんなさい・・・今日はもう帰っていいかな?」

「聡の所か?」

「違う。家に帰る」

「送ろうか?」

「いい・・じゃ明日・・」荷物を持って家に帰る支度をした。

両親に挨拶をして、玄関へ向かうと、父さんが「玲、大丈夫か?」と言ってくれた。

「・・・うん」そう言って玄関を出て行った。

帰り道、今後について真剣に考えないと大変なことになってしまう気がした。

自宅に着き、一人暗い部屋に座って考えた。

この先・・・私の行動ひとつで変わってしまう・・・

「どうしよう・・・」その時インターホンが鳴った。

出ようとしたら鍵が開き聡が家に入ってきた。

「どうしたの?」

「それはこっちの台詞。何回連絡したと思ってる?」

聡が心配そうな顔でこっちを見つめていた。

「ごめん・・」

「いいよ。どうせ一人で悩んでたんだろ」そっと抱きしめてくれた。

暫の胸の中で暫く落ち着かせてもらった。



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