あいつと最後の恋愛・・・できますか
さっきの家での出来事ををすべて話した。

「そっか・・出張か・・」

「でも母さんが・・」

「親としたら、良いように使われてると思うよな・・・」

「でもね、私もちゃんと答えが出なくて・・・」

「確かに急な移動で急に出張っていわれてもな・・」

「敏則が明日の会議で考えるって」

「じゃその答えを待とう。玲、どうなったって俺達は今のままだから
心配するなよ」

「・・・うん・・ありがと」

その夜は軽く食事をした後、早めに休んだ。

聡も心配だったのか泊まってくれた。

明日・・・どうなるんだろう不安を抱きながら眠りについた。

朝、いよいよ海外事業部に正式に移動となった。

二人で一緒に出社して、事業部へ行った。

すでに敏則がいて二人のデスクを案内してくれた。

背中合わせで座るような配置になっていたので、少し安心した。

「敏則、ちょっといいかな」

「ん?ここでいいか?」

「あのさ・・海外赴任のことだけど・・・」

「あ、それな・・・だから俺出張できないんだ」

「それって・・・美紀子さんの代わり?」

「・・・まぁな」

「井上課長は?」

「いいのか?って聞かれた」

「美紀子さんは?」

「何も知らない。そうだ、今日は出勤するぞ」

「わかった。ありがと」

朝の朝礼で二人があいさつをして仕事が始まった。

聡と私は違う企画に配属され、お互い昼まで会話することなく仕事を

こなしていた。
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