あいつと最後の恋愛・・・できますか
「玲、ありがとうね」

「いい返事を待ってます」

「水島、あんたとんでもない女と結婚するみたいね」

「それがいいんです俺にとっても」

「・・・ちゃんと捕まえておきなさいよ」

「その台詞、お二人に返します」

「・・・参ったわ・・はははは」

席を譲り、聡と店を出た。

「玲、大丈夫か?」

「大丈夫。美紀子さんだもん。さてと帰ろっか」

「玲・・・腹減った・・」

「・・わかった。じゃもう一軒行きますか!」

二人並んで駅前のイタリアンレストランに向かった。

「玲、俺達もこれから大変かもな」

「・・・だね」

「俺はいつまでも待ってるけどな。こんないい女もういないし」

耳元でそっと囁いた声にドキッとした。

「聡・・・ちょっと耳貸して」

「ん?」

「こんないい男離さないから・・」と耳にそっとキスをした。

「っ・・玲・・やったな」

「仕返し」

店の前に着いたので何も返しては来なかったが、覚えてろの一言が

妙に耳元に残った。

案の定、家に帰ってからたっぷりと苛められ、降参するしかなかった。

「玲・・・俺には勝てないよ・・」

「・・・いつか参ったって言ってもらうから・・」

そのまま抱き合って眠りについた。


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