あいつと最後の恋愛・・・できますか
急いで自宅に帰り、持てるだけの荷物を準備した。

聡が車で迎えに来る前に実家に連絡をいれて急きょ引っ越すことを伝えた。

沙織にもメールで連絡を入れて引っ越しすること、聡が暫く海外へ行くことを伝え

また二人で会いに行くと最後にメッセージとして残した。

玄関のチャイムが鳴り、聡と健二が入ってきた。

「え？何で健二が？」

「聡に呼ばれた。玲、とうとう決まったな」

「は？何が？」

「あのな・・・俺に言わさせるな」

「沙織は？大丈夫？」

「玲からのメールも見たって言ってた。それに私の分まで働いてきなさいってよ」

「沙織らしいわ・・ありがとう健二」

「まぁいいから。荷物ってこれだけか？」

「そう、前からいらない物処分してたし」

「にしては無さすぎないか？」

「聡の家にもあるし、同じものあっても仕方ないし・・・」

「玲、ほんとにこれだけか？」

「うん・・後は両親が処分してくれるから」

聡と健二ですべての荷物を運びだしてくれた。

「玲、忘れ物ないか？」

「ない。それじゃ行きますか」

もう住むことのない部屋に鍵をかけて聡の家に向かった。

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