あいつと最後の恋愛・・・できますか
二人揃って出勤してそれぞれのデスクに座った。

「玲おはよう・・・それって・・」

美紀子さんが目ざとく見つけてしまった。

「あ・・・・」

「いいの買ってもらったわね。これでもう玲も奥様ね・・」

「え?あ・・」奥様の言葉に照れてしまった。

「うわぁ玲が女になってる」敏則の声に

「喧嘩売ってる?」いつものように言ってしまった。

4人で笑っていると課長がやってきて、「玲ちゃんはお嫁にいきまーす」

と大きな声で言った。

するとみんなが拍手をしてくれて、聡も冷やかされていた。

「旦那さまが出張するので、玲ちゃんにちょっかいかけるなよ。
そんなことしたら、俺の奥さんにしめられるぞ」

「え・・・奥さん?」

「もしかして・・美紀子さん?」

「はーい奥さんでーす」

部屋の中が一瞬静まり、えーと言う声が響いた。

「と言うことだからよろしく~じゃ今日もがんばっていこう」

あっさりと朝礼が終わってしまった・・・。

「玲、聡って向こうで住む所、会社のアパートじゃないらしいな」

「え?聞いてない」

「あ・・ごめん言うの忘れてた。薫子さんの部屋だよ」

「え?どういうこと」

「仕事場が近いから暫く借りた。それにそのほうが玲も来れるしな」

忘れていた・・・聡の家はお金持ち・・・

薫子さんの部屋ぐらいあるか・・と思った。

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