あいつと最後の恋愛・・・できますか
「玲、お前ビックリさせんなよ」

「健二、おどろいた?」

「お前ってそんなこと言う奴だったか?」

「たまにね」ニコッと笑ってかえした

「聡、玲のことなら安心してね。それより、聡は大丈夫?」

「何が?」

「潤子がいるんでしょ」

その一言に健二が驚いて箸を落とした。

「マジか・・・聡」

「ああ・・」

「玲は大丈夫か?」

「何も心配してないわよ」本当は精一杯の強がりだった。

「どうだか・・」沙織の一言が胸に刺さった。

食事の後お茶を飲みながらギリギリまで話をした。

「じゃ・・またね。聡」

「ああ・・またな」エレベーターホールで別れようとした時、

「玲・・・さっきのことだけど」また聞いてきた。

「何?」

「川崎のことだけど・・」

「今は言わないから」

廊下を歩きながらしつこく聞こうとしてきたので

トイレに行くといって別れた。

トイレの鏡の前でぽつっと言った。

「心配なわけないじゃない・・・ばか・・」

「玲、本音が出たね」

入ってきたのは美紀子さんだった。
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