あいつと最後の恋愛・・・できますか
定時になった・・みんなが帰っていく・・

「玲。飲みに行かない?」沙織と健二が誘いに来た。

「聡は来るの?来るならいかない」

「あんたやっぱ何かあったね・・」

「何もない」

「嘘つき・・」耳元でこそっと沙織が言った。

その言葉で昨日の事を思い出し、急にドキッとした。

「玲?顔色悪いけど大丈夫か」

健二が心配そうに言ってきた。

「あ・・心配ないよ。ちょっと疲れただけ」

「ならやめとく?」

「せっかくの週末だよ。行くにきまって・・聡・・」

「ただいま。何どうかした?」

「今から飲みに行こうかって誘ってた」

「ふーん。俺の誘い断って、他と行くんだな。」

「あ・・ちょっと・・あれは・・ほら・・あんな時に言うから・・」

「玲、しどろもどろ・・してるよ」

「もうわかった!聡も一緒に行こう」と腕を組んで部屋を出て歩き出した。

「玲・・ここ会社だぞ」聡が落ち着いた口調で言ってきた。

「え?あーーー!ごめん」慌てて腕を外した。

周りが、うらやましそうに見ていた・・・

「ちがーう!ただ連れ出しただけなのに~」と言ってエレベーターホールの所で

座り込んだ・・

「玲・・あんたやるね」と肩を沙織が叩いた。

「俺ビビったわ」と聡が立たせてくれた。

やっぱりこのままじゃだめだわ・・・ほんと嫌いになりたくなってきた・・


その後、姉さんに春が来たという噂が流れた・・
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