あいつと最後の恋愛・・・できますか
運よく初日はうまく仕事も進んだが、

次の日からは連絡どころかメールもままならない日が続いた。

任される仕事の量のついて行くのが必死だった。

会社に届くメールが聡の名前だったので

そこでお互いが頑張っていることを確認していた。

そんな日々が続き、仕事もだいぶ慣れてきた。

聡が海外へ行ってまだ数日しか経っていないのに

大きなトラブルが発生した。設計のミス・・・

最悪の場合工事が止まってしまう。

竜ちゃんの設計に問題が発生した。

そのことで海外組も国内組も会議となった。

美紀子さんが急に私の元にやってきた。

「玲、あんた明日からニューヨーク行ける?」

「え?明日ですか!」

明日は加奈の結婚式だ・・・どうしよう・・・

「本当なら今夜の便で行ってほしいぐらいなの。行けそう?」

「今夜ですか!」

「急いでチケット用意するから向こうに飛んで。それで木尾さんと話を
してほしい」

「え?木尾さん?」

「設計のことでトラブル発生・・・」

「嘘・・・どうして?」

「木尾さんが怒ってしまってね・・・」

「で私ですか?」

「そう・・話が合わないみたいなの・・・」

竜ちゃんのへそ曲がりは有名だけど、なんで今ここで・・・

父さんに連絡してお願いしようかな・・・

一体誰がこんな原因を作ったんだろう・・・

「・・・わかりました。今夜行きます」

急いで加奈に連絡をいれて急遽出席できなくなったことを詫びた。

健二と沙織にもお昼に食堂で話をして謝った。

「いいじゃない聡に会えるし」

「そうだ。こっちは気にするな」

「まだ別れて1週間も経ってないのに・・・」

「そうだったな。」

「でいつ発つの?」

「今夜だと思う。だから今から帰って荷物作って行くわ」

「今夜!マジか!準備大丈夫か?」

「しかたない・・・それが海外事業部みたい・・・」

「向こうの仕事が上手く行くように祈ってるわ」

「ありがとう・・・じゃ行ってきます」と急いで家に帰った。
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