あいつと最後の恋愛・・・できますか
「確かに心配や不安もあったわ。でも私が何を思っても何も変わらないし
それに今度会えるなんて約束もできなかったの・・・
だから私は仕事に没頭した。あいつに追いつこうと思ってね。
でも・・玲の場合は・・・潤子よね・・・」

「はい・・・」

「聡を信じるしかない!それと、あんたが今の彼女であって婚約者でしょ。
これぐらいのことで不安になってどうするの?そこは玲がしっかりしないと
いけない所。潤子が聡にモーションかけたって、あいつなら乗らないわよ。
これだけ玲に惚れてる男が、そう簡単に代るはずないでしょ。
どしっと構えていりゃいいの。何処行ったの昔のあの玲は?」

「すいません・・・何か気弱になってしまって・・・」

「不安・・嫉妬なんて恋愛には付き物よ。その感情を表に
出さない恋愛なんて楽しくないでしょ」

「そうですね・・・」

「玲これだけは言っておく。伝えないで後悔するようなことは
しないこと。離れるとね・・あの時言っていればよかった。
なんて思うことが結構あるのよ。後悔の前に実行よ」

「確かに・・・」

「ほらしっかりして!玲、あんたが今回助けに行ったことで、
聡の出張も早くなるかもしれないし・・・」

「え?!」

「まぁうちの旦那が何とかするかも~」

「じゃ・・当てにせず待ってます」

「そうそう。忙しくしていればすぐ来るわよ。12月なんて」

「・・・はい」

「じゃ・・行きますか!」

「はい」

資料室を出た時は少し心が軽くなっていた。

「とりあえずは今をこなそう・・・」

目の前の仕事に取り掛かった。

報告と会議と書類整理で終わったのは夜の7時だった。

「玲!お疲れ!行くよー!」

美紀子さんが呼びに来たので夕食を食べに行った。

お店に行くとすでに課長が仲間達と始めていた。
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