あいつと最後の恋愛・・・できますか
「聡君のご両親は?」

「連絡済なのでこの後行ってその後手続きになります」

「・・・そうか・・玲もとうとう・・嫁にいくのか・・」

「父さん、今言わなくても・・・」

「すいません・・僕の家庭の事情でこうなってしまって・・申し訳ありません」

「気にしないでいいから・・・それよりも聡君のお父さんが大変だろ」

「そうですね・・・まだ公にできないので・・・」

「って言うことは・・・新聞に載るな」

「・・・多分載ると思います」

「玲・・・大変かもしれないが・・・聡君を支えるんだぞ」

「はい」

「玲・・・あなたの決めたことだから母さんは何も言わないわ。でも、困った時は
いつでも言って頂戴」

「ありがとう・・母さん・・」

「ほんとにいきなり来てこんな報告になってしまいすいませんでした。
これからは二人で頑張っていきますので。よろしくお願いいます」

「・・・こちらこそ・・玲のこと・・よろしくお願いします・・・」

最後の父さんの声は少し震えていた・・・。

「それじゃ・・行くね・・・」

「ああ・・頑張れよ」

玄関まで見送ってくれた母さんも少し涙ぐんでいた。

「玲・・・気をつけてね・・・」

「母さん・・・今まで・・ありがとうね・・」

私も少し目が潤んでしまった。

「それじゃ・・・」

車に乗って聡の実家に向かった。

車の中でハンカチで目を抑えている私の頭をそっと撫でてくれた。
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