あいつと最後の恋愛・・・できますか
食事をしながら、会話が絶えなかった。

「聡・・今日はありがとうね。こんなに楽しいとは思わなかった」

「久しぶりのデートって感じだったか?」

「そうだね・・何年ぶりかな?」

「やっぱり玲といると気にせず何でも楽だな・・・」

「私も・・飲み友だったのにね~」

急に聡が黙った・・

「聡・・どうしたの?」

真面目な顔つきでこっちをみてきた。

「玲・・・俺のこと一人の男として見てもらえないか?」

とうとう言われた・・

「聡・・・少し時間がほしい・・」

「何で?」

「あのさ・・私、この先が怖いの」

「玲らしくないな。お前がそんなこと思っていたなんて」

「あのね、私だってトラウマがあるの!」

「言ってみろよ。そのトラウマってやつを」

「・・・お前は一人でも大丈夫だろ。でもあいつはダメなんだ・・」

思い出したくない言葉を言った・・

「それはつらいよな・・でも俺がそう言うこと言うと思うか?」

「今は言われなくてもこの先言われたらどうしよう・・って思うの」

聡が突然笑いだした。

「聡!バカにしてる?」

「玲・・・お前は寂しがりやだと言うことを俺が一番知っている。
 それに玲は強くないだろ・・・お前はあの言葉の正反対だろ?」

聡はわかっていた・・・何も言い返せなかった。
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