あいつと最後の恋愛・・・できますか
「玲、お先~」と手を振って沙織が帰っていった。次々とみんなが帰っていく・・・

パソコン画面に向かい、黙って資料を作っていた・・・

いつの間にか私と聡の二人になっていた。

「玲、どんな感じだ?」

「後30分でできるから・・楽勝よ。」

「残業1時間で終わりそうだな・・」

「誰がやっていると思う?」

「玲」

「ま・・そうだけど・・・」

「じゃこれからもこの件は頼むな」

「はいはい・・」

そう言っているうちに出来上がった。

「聡?帰ろっか?」

「お礼にビールおごるわ」

「ありがと!じゃ、ごちになります」とさっさと用意して会社を出ようとした時、

玄関前で課長に会った・・まるで待っていたかのようだった。

身体に一瞬力が入った・・鞄を持つ手にギュッと力が入った。

いつもよりも聡に近くによって歩き始めた。

「お疲れさまでした」と一礼をして横切った。

「ああ・・おつかれ」何か言いたそうな感じだった。

少し歩いた後、聡と腕を組んだ。

「玲?どうした?」

「・・聡に決めたから・・私・・聡の彼女になる」この言葉が精いっぱいだった。

「ああ・・玲、ありがとうな」やさしく微笑んだ。

いつもの居酒屋まで歩いていった。

後ろ姿を見られてもいい・・もう決めたから・・そう思って歩いた。
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