あしたになれば
奈央をおぶさり廊下にでると走り音は聞こえるが、人影は見えなくなっていた。

「急ごう」

走り音に向かい走った。

追いかけると下駄箱辺りで止まった。


人影から、人だと確認できる所で大声で呼びかけた。

「おーい」


二人はビクッとして、逃げそうなそぶりをとる。

奈央がすぐに

「慎太郎ちょっと待って!」


二人は細目で奈央と邦裕の方を見て

「ん?村井か?」

人間である事に邦裕と奈央は安堵の表情になった。

慎太郎達の前に立ち止まると、二人はこの町で見たことのない邦裕をじっと見てから

「村井ここで何してるんだ?」

奈央は二人に今までの事を説明した。

だが、二人は全く信じてくれない。
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