JUICY KISS ～あなたの唇独り占め～【番外編追加】

「でもこんなことしても、倉坂さんの気持ちが離れちゃうだけだよ」

って恋のアドバイスしている場合じゃない。


「こうでもしないと、自分が止められないんです。好きになってもらえないなら、嫌われた方がましです。もう契約切られて、一生会わない方が楽･･････」


大粒の涙を流して泣き始めたゆめちゃん。

もう何も言えない。

私が思っているよりずっとずっとゆめちゃんは本気で倉坂さんを好きなのかもしれない。
そして、想像しているよりずっと、ゆめちゃんは辛かった。


「そっか。でも、嘘の噂を流すのは良くない。早く消した方がいいよ」

私は震えるゆめちゃんの肩を抱いた。

ライバルであることを忘れてしまっていた。

「でも、もうどうしようもないんです」

ゆめちゃんは限界だったんだ。
毎日倉坂さんと一緒にいて、どんどん惹かれていく自分が怖かったんだ。