JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「ゆめ~!あんなの書いちゃって大丈夫?」
カフェに駆け込んできたのは、同じ派遣会社から来ている女の子だった。
「早く削除しちゃいなよ。もう、噂になってたよ」
「そうなの?でもいいの。本当のことだもん」
開き直ったようにそう言ったゆめちゃんは、スマホを鞄から出し、驚いた顔をした。
その書き込みへのたくさんの反応。
数分前のことなのに。
ネットって恐ろしい。
「どうしよう。倉坂さんに嫌われちゃう」
と今度は顔を押さえて大声で泣き出した。
「あのぉ、相沢さんですよね。相沢さんも倉坂さんにやり逃げされたんですかぁ?」
その女の子は、そう言って、私の顔をまじまじと見た。
「違う。私、そんなことされてないよ」
と言ったけど、信じていない顔をしていた。
恐ろしいことになった。
大変だ。