JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】

「俺、バカだった。最初からわかってたのに。お前は普通の女じゃないってこと」

私の頭の上に倉坂さんのあごを乗せて。
頭に響く大好きな低音。

「わかってたのに。どうしていいかわからなかった」

倉坂さんは、私の指を触りながら話す。

誰もいない庭。
聞こえるのは、木々の葉っぱのこすれる音と、倉坂さんの呼吸の音。

「もう・・・・・・離れんな、バカ」

信じられない気持ちだった。

倉坂さんが私を必要としてくれているって感じた。

私の首の後ろに手を回し、おでことおでこがくっつく。


「離れないよ」

私のその言葉を言い終えると同時に、熱いキスをくれる。

そっと唇を噛んだり、優しく舌を絡めたり、時には激しく・・・・・・


何度も何度もしたキスだけど、こんなに嬉しいキスってない。


私はいつの間にか涙を流していた。

幸せの涙。

大好きすぎて、愛しすぎて、涙が止まらないんだ。

< 169 / 331 >

この作品をシェア

pagetop