JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
「俺、お前が思ってるよりずっと弱いし、ダサいし、不器用だし・・・・・・全然うまく恋愛とかできない。だから、適当に好きになって付き合ってってのが楽だった。そういう自分を演じてた」
大好きな声。
大好きな温もり。
心の中がずっと見えない人だった。
でも、今・・・・・・
心の中を私にさらけ出してくれてる。
「倉坂さんは、傷付きやすい人だって思ってた。わかってたのに、ごめんね。ほんとにごめん」
ちょっとすねたような声で倉坂さんは言った。
「もう、だめかと思った」
って。
それは私のセリフだよぉ。
私、もうだめかなって思った。
もう戻ってきてくれないのかなって本気で怖かったんだよ。
「泣きたいのは俺だって」
そう言って、私の頬を指でなでる。