JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】

夢のような時間だった。

うっすら見える倉坂さんの横顔。
時々目が合うと照れ臭そうに笑ってくれる。

こんな日が来るなんて・・・・・・信じられない。


「何から話したらいいんだろう」

と私が切り出すと、くっついていた体をポンとぶつけてくる。

「別にもうわかってるからいいけどな」

絡めた指を強く握り直す。


「ゆめちゃんのあの書き込みのことだけど、私何も知らなかったの。でも、ハメられたって意識はない。ゆめちゃんは倉坂さんのことが好きで好きでおかしくなってたんだと思う」

私達が距離を置いてしまうことになった原因でもあるあの事件。

思い出したくないかなって思ったけど倉坂さんは明るく話してくれた。

「はは。お前のそういうフォロー、何なんだよっ!いちおうライバルなんだから、アイツのこと悪く言えばいいのに。お人好しだな」

「え、だって。だって、ゆめちゃんがそんなに悪い子だとは思えないんだよね」

同じ人を好きなんだからライバルであることに違いないし、確実にゆめちゃんの方が女として勝っている。

でも憎めないのはどうしてなんだろう。


「それ、計算?」

立ち止まる倉坂さん。

「え?」



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