JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
店を出て、駅までゆっくりと歩く。
前の支店での失敗話をおかしく話す倉坂さんにますます好意を抱く私。
自分の失敗を隠すのは簡単なのに。
倉坂さんは、俺ってバカだからと笑った。
「電車、反対方向なんだな」
倉坂さんはそう言って、駅の階段で立ち止まる。
「俺、まだ酔ってるみたい」
肩をコツンと私にぶつけてきた倉坂さん。
これが、あなたの落としテクニック??
そうだとしても、構わない。
引っかかってあげる。
突然、抱きしめられた。
私の脇の下に倉坂さんの腕がフィットした。
「相沢、チューしたくない?」
耳元でそう囁いた倉坂さん。
真佐のアドバイスが頭をよぎる。
でも、私は騙されてもいいと思ってしまった。