JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】
まぁね。
幸せであることは間違いない。
社内一の人気者が私を好きになってくれたんだから。
社内一、いや・・・・・・ビル中で一番、いやいや日本一、世界一かもしれない。
「って、何ニヤついてるんですか!先輩!」
「えへへ。ティラミスちょうだい」
裕美子のティラミスを口に含みながら、少し切ない気持ちになった。
一緒に頑張ろうと言っていた旅行。
私は両思いになり、裕美子は何も進展しなかった。
それどころか、別の女性と部屋で過ごしているという事実を知ってしまった。
「裕美子、その後・・・・・・気持ちはどう?」
「しんみりしないでください。私、ジョーさんへの思いは憧れだった気がする。芸能人にキャーキャー言う感じ。だから、真佐さんとジョーさんがふたりで消えて行ったという噂を聞いても、そこまで悲しくなかった。どこかでわかってたんですよね。ジョーさんと付き合えるわけないって」
給湯室に置いてある丸椅子に腰掛けて、熱い話をする私達。