JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】

「そうなんだ。でも、このまま終わっちゃっていいの?」

「はい。その方が、ジョーさんとも親しくなれると思うんです。変に告白とかしちゃったら、友達にもなれないですし」


裕美子のその思いを聞いて、私は中学時代の淡い恋を思い出した。

好きな人には彼女がいた。
友達でもいいから彼のそばにいたい、と想いを隠して近付いたっけ。

結局、辛い思い出しか残っていないけど、実際にその彼とは友達になれた。


裕美子の気持ちは痛いくらいにわかる。


倉坂さんがもしも、ゆめちゃんを選んだとしたら・・・・・・

私はあきらめたフリをして、倉坂さんの恋の相談に乗りたいって思うかもしれない。

遠い存在になるくらいなら、辛くても友達を演じたいって思う。

そして、それができるのが女。



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