JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】

「軽そうって言われんだよ。軽くないのに」

軽い男は、たいがいそう言うんだよ。

だから、本気になんかならない。


てか、まず好きにならない!!

「別にどう思われてもいいけどさ。何も知らないのに軽いとか遊んでるとか言われるのはちょっと傷付くよ」

急に神妙な顔つきになって、そんなことを言う。
これも、女性の心をくすぐるテクニックなんでしょ。

「ん?何、俺の顔に何かついてる?」

上目使いで私を直視する倉坂壮志に、ドキドキしてしまう自分に腹立たしさを覚える。

「い~え。別に」

かわいげのない態度を取った私にも、最高の笑顔を向ける。


「何、突っ張ってんだ~よっ!!」

反則。

それ、反則。
会ったその日にいきなり、ヘッドロック?


「そういうことするから軽いと思われるんですよ。思わせぶりなんですよ。女の子って勘違いしちゃうんですから」

私は不機嫌を装ってそう言った。

照れ隠しだと、彼は見抜いているかもしれない。

いや、絶対に見抜いている。


「はは。そうか。俺が悪いんだな。もしかして、お前も、勘違いしたの?」

そう言って、彼は目を細くして笑った。


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