JUICY KISS ~あなたの唇独り占め~【番外編追加】


「俺、やり逃げとかキス魔って言葉に抵抗があってさ。だから、お前のこと信じてるはずなのに、あの噂があった時、ショックでショックで落ち込んで、勝手に距離を置いた」


夜空を見上げながら、私は数々のキスを思い出した。

どのキスもちゃんと覚えてるもん。

キス魔だななんて思っていた自分が恥ずかしい。

「実際、私もキス魔じゃん!って思ったこともある。ごめんね。愛されてるって思えるキスだったけど、言葉がないから信じることができなかったの」

「それは当たり前だよな。俺がしてきたことって、ただの遊び人だもんな。好きとも言わず、会うたびにキスばっかり、ごめんな」

壮志さんの手が、私の手を捜す。

指先が絡み合う。


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