JUICY KISS ～あなたの唇独り占め～【番外編追加】

「中学3年の時、好きだって思える子ができたんだ。お互いに高校が決まってから付き合ったんだけど、高校に行ってうまくいかなくなった。俺だけが悪いわけじゃなかったんだけど、彼女は傷付いた。俺は円満に別れたって思ってて。高校で新しい彼女ができたんだけど、そんなに続かずに別れた。その彼女と中学の元彼女が同じ塾の友達だったんだよ」

そこまで話し終えると、フーっと息を大きく吐いた。

「で、恐れていたことが起きた。塾で友達同士だったふたりは、俺のことをまだ好きでいてくれたわけなんだけど･･････好きだからこそ恨んでいたんだろうな。倉坂壮志はキス魔、やり逃げ男って噂を流した。もちろん、その時付き合ってた子もそれを信じて離れた。そういう噂って、嘘だってみんなわかってても、そういうイメージが植えつけられるんだよ」

「そんな･･････嘘の噂を流したの？」

私は、ゆめちゃんのことを思い出した。
恋をするとおかしくなってしまうことがある。

でも･･････ひどいよ。

「友達は信じてくれたけど、女の子は俺をそういう目でしか見なかった」


イメージって確かにある。

高校時代、遊び人って言われていた男の子のことをそういう目で見ていた。

同窓会で再会した時に、全然違う真面目な子だって気付いて、反省したんだよね。